高校生の娘と会話が続かなくて困っていませんか?
小学生のころは「今日ね、こんなことがあったの!」と楽しそうに話してくれたのに、中学・高校と大きくなるにつれて、こちらが質問しても「普通」「別に」と返されて会話が途切れてしまう…。
「高校生の娘との会話が続かない」と悩む親御さんは多いと思います。
子どもが成長している証拠だと頭では分かっていても、やっぱり親としては寂しく感じますよね。
私自身も同じように悩み、「どうしたらもっと自然に会話できるんだろう?」と考えるようになりました。
そこで試したのが、娘が興味を持ちやすい“会話のネタ”を見つけることです。
1. 娘の好きな音楽や歌手を話題にする

娘はよくイヤホンで音楽を聴いています。
以前は「邪魔しない方がいいかな」と思って話しかけなかったのですが、ある日思い切って「今どんな曲が流行ってるの?」「おすすめ教えて!」と声をかけてみました。
すると、驚くほどスラスラと話してくれるのです。自分の好きなものについては、こちらが想像していた以上に言葉があふれてきます。
親からすると知らない歌手でも、「へぇ!そうなんだ」「今の曲ってTikTokから流行ること多いよね」と相づちを打つだけで会話が広がります。
逆に、「その歌手知らないから分からない」と言ってしまった時は、会話が一気に途切れてしまいました。やはり年齢の差を感じる瞬間ですね…。
この経験から学んだのは、「知らないけど興味あるよ」「教えてくれる?」という姿勢を持つことの大切さです。
親が知識を持っていなくても、「一緒に知りたい」という気持ちを示すだけで、会話はぐっと弾みます。
2. 学校生活の“ゆるい話題”を拾う
帰宅直後に「テストどうだった?」と聞くと嫌な顔をされますが、「今日の体育どうだった?」「お弁当残さず食べられた?」など軽い質問なら答えてくれることが多いです。
ポイントは、深刻な相談ではなく“日常の小さなこと”を聞くこと。会話のハードルを低くすることで、自然なやり取りが生まれます。
例えば、「今日の体育どうだった?」と聞いたときに「暑かったから疲れた」と返ってきたら、「お母さんも学生のころ、夏の体育は本当に苦手だったな」と軽く共感を返すと、そこから「そういえば友達がね…」と話が広がることもあります。
ただし、こちらの意図が「成績の心配」だと伝わってしまうと、すぐに警戒されます。思春期の敏感さは本当にすごいですね。
「ただ話したいだけ」という空気を出すことが案外難しく、私も失敗を重ねながら少しずつコツを掴んできました。
3. 親自身のエピソードを話す
質問ばかりでは会話が途切れてしまうので、私自身の話をしてみました。
「お母さんも高校のとき、部活続けながら文化祭の準備が大変だったよ」
「部活でさ、毎回校庭10周も走らされて大変だったよ」
こんなふうに自分の経験をシェアすると、「へぇ、そうだったんだ!」と娘が興味を持ってくれて、自然にやり取りが生まれました。
さらに、あるとき「高校のときは友達と毎日のように手紙交換してたよ」と話したら、「え、LINEじゃなくて?」と笑われ、そこから「今の子たちの連絡の仕方」について盛り上がったこともあります。
ただ、私の話ばかりになると「またその話?」と嫌がられるので注意が必要です。あくまで“きっかけ作り”として短く話すのがちょうどいいようです。
会話が途切れるときの寂しさ
正直に言うと、娘と会話がすぐ終わってしまうと胸がチクリと痛みます。テレビを見ながらほとんど言葉を交わさない夕飯は、やっぱり少し寂しいものです。
「昔みたいにたくさん話してほしい」と思ってしまうけれど、それは子どもが成長している証拠でもあります。
友達との世界が広がり、家族以外の関係を大事にし始めたからこそ、親との会話が短くなるのだと思います。
そう考えると、寂しさの裏には「成長を見守る喜び」もあるのだと感じます。

親子の会話は量より質

高校生の娘との会話は、こちらの思うようには続きません。
でも、「好きなことを聞く」「軽い話題から始める」「親自身の話を交える」という工夫をするだけで、少しずつ会話の時間が増えてきました。
完璧に盛り上がらなくても大丈夫。短いやり取りでも「今日は少し話せた」と思えれば、それが十分なコミュニケーションです。
私自身、「5分でも笑いながら話せた日」はとても満たされた気持ちになります。逆に、無理に長く話そうとすると疲れてしまい、余計にぎくしゃくしてしまうこともありました。
だからこそ、親子の会話は“量より質”。その短い会話の積み重ねが、信頼関係を深めていくのだと思います。